「大声出せる公演、まだ先では」 イベント人数制限解除も、喜び半ば

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 大規模イベントの人数制限について、11月1日から1万人の上限が撤廃されることになった。新型コロナウイルスの感染が落ち着いていることなどが理由だ。スポーツや音楽のイベント関係者からは歓迎の声もあがるが、「第6波」がいずれ来るとみられる中、専門家は感染対策をとりながら進める重要性を指摘する。

 シンクタンクのぴあ総研によると、新型コロナ禍前の2019年の音楽コンサートの市場規模は4237億円あったが、20年には約86%減の589億円となった。21年には1589億円に回復する見通しだが、それでもコロナ前の4割以下にとどまる。

 音楽業界で収益の柱になってきたのは、大きな売り上げが見込める数万人規模のコンサートだったが、コロナ禍の中でほとんど開催できない状況が続いてきた。

 音楽業界では23日には、コンサートで初となる観客数の上限を緩和した実証実験が千葉県での「L’Arc~en~Ciel(ラルク アン シエル)」の公演でおこなわれるなど、制限緩和に期待が集まっていた。

ギャラ半分なら「日本には行かない」

 11月以降、定員5千人以下のコンサートでは、大声での歓声などがないことを前提に満席にすることができるようになった。一方、5千人を超える公演は、引き続き定員の50%以下という観客数の制限がかかる。

 「大声」かどうかの基準についてはロックコンサートならすべて「大声を想定」とする会場もあれば、個別の興行内容を見て判断する会場もあり、判断が分かれている。

 海外ミュージシャンを数多く招聘(しょうへい)する大手イベント制作会社の担当者は、「観客を50%にすると、単純計算で出演者のギャラを半分にしないといけないが、『それだったら日本にはいかないよ』という話になってしまう」と語る。

 イベント主催者からなるコンサートプロモーターズ協会の今泉裕人事務局長は「制限緩和は喜ばしい。一方で、50%以下という制限下での大規模公演は採算が取れないので、ほとんど復活しないだろう。大声を出してよいという公演の開催もまだ先になると思う」と話す。

 11月にクライマックスシリ…

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    朽木誠一郎
    (朝日新聞記者=医療、ネット)
    2021年10月29日17時16分 投稿

    【視点】現実的な指摘です。“50%以下という制限下での大規模公演は採算が取れないので、ほとんど復活しないだろう。”まさに今後、こうした実情との見合いで、制限の緩和が少しずつ、進んでいくことでしょう。当該の業種への補償とともに、社会としてどの程度まで

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