イスラエル政府、ヨルダン川西岸の入植地拡大を決定 米国は反対

エルサレム=清宮涼
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 イスラエルのベネット政権は27日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区での入植地の拡大を決定した。6月にベネット政権が発足した後、新たな入植地の建設を決めるのは初めて。米国は新たな入植地の建設に強く反対しており、今後の米イスラエル関係に影響が及ぶ可能性もある。

 AFP通信などによると、イスラエル政府は27日、西岸地区の約3144戸の建設予定計画を決めたうえで、うち1800戸について正式に承認した。

 占領下のパレスチナ自治区にユダヤ人を移住させる入植地の建設は、国際法違反とされる。米バイデン政権は、将来パレスチナが独立国家を樹立する「2国家解決」を支持し、入植地の建設に反対する立場を取っている。

 米国務省のプライス報道官は26日の会見で入植地拡大の問題について「2国家解決への展望を傷つけるもので、強く反対する」としていた。地元紙などによると、ブリンケン国務長官は同日、イスラエルのガンツ国防相と会談し、入植地の建設に反対していたという。

 ベネット政権には極右政党から左派、アラブ系政党までが参加しており、入植地の拡大は右派系への配慮との見方もある。米国の反対を押し切って進めた形で、今後の米イスラエル間の対立の火種となりかねない。(エルサレム=清宮涼