フェイスブックなぜいま社名変更?「分断を増幅」投稿巡り高まる批判

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サンフランシスコ=五十嵐大介 ニューヨーク=中井大助
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 SNS世界最大手の米フェイスブック(FB)が、2004年の創業以来使っていた社名を「Meta(メタ)」に変更し、「メタバース」と呼ばれる仮想空間分野への注力を鮮明にした。だが、FBの投稿の扱いなどを巡って批判が強まっており、議会や当局も規制強化に動き出した。信頼回復は容易ではない。

「創業前から作りたかった」

 「様々な調査や議論がある中で、なぜ今こんなことをするのかと思う人もいるだろう。答えは、テクノロジーが我々の生活を良くしてくれると信じているからだ」。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、28日のイベントの冒頭でそう強調した。

 「メタバース」とは、ゴーグル型の仮想現実(VR)端末などを使って利用者が参加し、買い物やゲームなどができる仮想空間を指す。スマートフォンに次ぐ将来のプラットフォームとみすえる。ザッカーバーグ氏は「FBを創業する前から作りたかった」としており、将来は「数十億人の人が、数千億ドルの買い物をする場になるだろう」と強調した。

 オンラインで開かれたイベントでは、ザッカーバーグ氏が仮想空間上で「アバター」と呼ばれる自らの分身で現れ、友人と会話したり、サーフィンをしたりする場面を紹介。仮想のオフィスで同僚らが三次元の模型を見ながら会議をしたり、京都にいる女性が米国の友人と仮想の音楽ライブに参加したりする状況も映し出された。このほか、ボクシングなどのフィットネスや、教育などでの活用方法も示された。

 同社は今年、メタバースに100億ドル(約1・1兆円)規模を投資する方針を示しており、その後もさらに投資を増やすという。FBは2014年、VR会社「オキュラス」を買収するなど、積極的に投資をしてきた。

 批判の高まりも意識してか、ザッカーバーグ氏は、プライバシーや安全性にも配慮するとも強調した。

 FBはザッカーバーグ氏がハーバード大の学生だった04年、学生寮での交流サイトとして始まった。その後、11年の「アラブの春」などの政変で若者らが活用するなどして世界的に拡大。FBは12年に写真投稿アプリ「インスタグラム」、14年にメッセージアプリ「ワッツアップ」を相次いで買収し、グループで36億人もの利用者を抱えるまでになった。

 ところが、16年の米大統領選トランプ前大統領の当選に貢献したとされる選挙コンサルティング会社が、FBから8700万人分の個人情報を不正取得したことが18年に発覚。プライバシー保護などの観点からFBへの批判が急速に強まった。

内部告発から始まった批判の嵐

 だが、FBに対する批判的な報道はやみそうにない。

 米ワシントン・ポスト紙は2…

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