「『食べたら太る』は間違っている」 指導者が気付いた大切なこと

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加藤秀彬
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 いまから26年前、名城大(名古屋市)の女子駅伝部はひっそりとうまれた。当時の部員は2人。日体大で中距離選手や主務の経験を持つ米田勝朗監督(53)が手探りで指導を始めた。

 今思えば、選手に申し訳なかったと振り返る。

 「私も若くて未熟だった。大学の女子は甘えがあって意識も低いから、管理しないといけないと思っていた」

 体重を絞れば勝てる。そう考え、過度な食事制限をした。体重は毎日チェック。食事がおろそかになった選手たちは生理が止まったり、ホルモンバランスが崩れたりした。

 「当時は長距離界全体にそういう風潮があった。選手に負担をかけ、監督のエゴでやってしまった」

 それでも、創部11年目には全日本大学女子駅伝で初優勝を果たした。

 厳しい練習と食事管理が、実を結んだかに思えた。

 だが、米田監督はここで大きく方針を変える。当時、駅伝部に向けられていた、ある批判が気になっていた。

 「名城大の選手は、卒業した…

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    中小路徹
    (朝日新聞編集委員=スポーツと社会)
    2021年10月30日10時15分 投稿

    【視点】 陸上の中長距離選手への過度な食事管理は、過食と嘔吐を繰り返すといった摂食障害も引き起こしやすいことが長らく問題提起され、今も苦しむ選手がいます。  周囲が飢餓状態を強いるのと同じですから、隠れて過食に陥るのは当然です。一方で、「痩せなけ