第18回理想主義と揶揄するな、何が現実か問い直せ 1億総少数派の時代に

有料会員記事2021衆院選

聞き手・池田伸壹
[PR]

 衆院選では、これまで争点にされにくかった選択的夫婦別姓同性婚の実現なども公約に掲げられています。「マイノリティー(少数派)」とされる人たちに関する政策は「票にならない」と言われてきました。世界の民主主義国では、この状況が変わりつつあるのでしょうか。国際政治学者であり、米国の政治を専門に研究を続けている三牧聖子さんに聞きました。

     ◇

 ――社会的な公正を求める問題と政策課題は、現代の民主主義国でどう扱われているのでしょうか。

 「現代の民主主義の国では、社会の『マジョリティー(多数派)』だとされてきた人たちが抱える『マイノリティー(少数派)意識』が複雑な政治状況を生み出しています」

 ――複雑ですね。「多数派」の「少数派意識」ですか。

 「そうです。例えば、米国では格差が広がる中で、男性や白人など、かつてはマジョリティーとされてきたグループが『自分たちも被害者だ』という意識から、女性や人種的マイノリティーの苦境を理解しようとしない傾向にあります。トランプ政権を支持した白人右派がよい例です」

 「これは、日本にもいえることではないでしょうか。自民党支持層であっても、自分たちこそ不当に抑圧されているという被害者意識を抱えている人たちはいます。『一億総少数派』の時代、といえるかもしれません」

総選挙が迫るなか、いま私たちが考えるべきことは何か。有権者として何を問われているのか。寄稿やインタビューを通して考える連載です。三牧さんは、少数派や弱者に対する抑圧を放置するような社会は「多数派」といわれる人たちにとっても自由な社会ではないと多くの人が気付き始めている、と語ります。そのきっかけとなったのは――。

 「現代の日本には、少数派の…

この記事は有料会員記事です。残り1909文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
【1/24まで】2つの記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!
2021衆院選

2021衆院選

ニュースや連載、候補者の政策への考え方など選挙情報を多角的にお伝えします。[記事一覧へ]

連載問われる民意2021(全18回)

この連載の一覧を見る