放送会社の衛星利用、料金引き下げ 接待問題で半年遅れの報告書公表

江口悟
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 総務省は29日、「BS右旋」と呼ばれる衛星放送の空き帯域を4K放送化することや、衛星の利用料金引き下げを盛り込んだ検討会の報告書を公表した。昨年12月に案をまとめていたが、放送関連会社「東北新社」による総務省幹部への接待問題の検証が終わるのを待って内容を確定した。

 報告書は、総務省が設けた「衛星放送の未来像に関するワーキンググループ」がまとめた。今後、BS右旋の周波数帯域に空きが出た場合、2Kを基本としてきた従来の方針を変更し、「4K放送に割り当てるべきである」と明示した。放送事業者が支払う衛星の利用料金についても、コスト構造を見直し、低減に向けた取り組みを積極的に進めるように衛星のインフラ事業者に求めた。

 この報告書を巡っては、昨年12月中旬に案が公表され、最終的な取りまとめの直前だった今年2月、東北新社が総務省幹部への接待を繰り返していた問題が週刊文春の報道で発覚した。「スターチャンネル」などを手がける東北新社グループは業界で特に有力な存在であることから、このワーキンググループの議論にも接待が影響しなかったかどうか検証を求める声が国会などで上がり、公表が遅れた。今年10月に総務省が設けた第三者の検証委員会が「不自然な点は見当たらず、会食の影響も確認できない」との結論を示したことを受け、報告書を公表することとなった。(江口悟)