成長速度が1.9倍のゲノム編集トラフグ、食卓へ 企業が国に届け出

神宮司実玲
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 京都大発のバイオ企業「リージョナルフィッシュ」が29日、ねらった遺伝子を改変するゲノム編集技術を使って、成長速度をはやめたトラフグを、「ゲノム編集食品」として国に届け出た。ゲノム編集食品の届け出は、昨年12月のトマト、今年9月のマダイに続いて3例目。

 同社はゲノム編集技術によって食欲を抑える遺伝子「レプチン」をはたらかないようにトラフグを操作。よく食べるようになり、成長速度が約1・9倍に上がった。飼料の利用効率も42%改善。通常は2年以上かかる飼育期間の短縮や、えさの削減などによる環境負荷の低減が期待されている。

 ゲノム編集をしたトラフグと従来のトラフグで、フグ毒「テトロドトキシン」が出る部位は変わらなかった。

 国の届け出制度では、遺伝子組み換え技術のように外部の遺伝子を入れない場合は、従来の品種改良と変わらないとして安全性の審査はせず、事業者に対し、任意の届け出を求めている。販売する際の表示も不要とされている。

 同社は、生産過程などを記載して、クラウドファンディングで290食分の予約販売を29日から始めた。今後は、国内でインターネットでの販売などを想定している。(神宮司実玲)