コンドームの使い方、妊娠の仕組みを語る性教育ユーチューバーの願い

有料会員記事withU302021衆院選

阿部朋美
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 YouTubeで性教育を発信する助産師のシオリーヌさん(29)。避妊具の着用方法や妊娠の仕組み、生理用品などを紹介する動画が人気を集める。学校では、妊娠のプロセスを教えることがタブーとなり、性教育の授業について議会で問題視されたこともある。

 若者の政治参加を促す団体「NO YOUTH NO JAPAN」で活動する大学3年の菅汐里さん(21)と記者が、学校では教わらない性教育をYouTubeで始めた理由をシオリーヌさんに聞いた。

【動画】No Youth No Japan × 朝日新聞 「with U30」若者と衆院選

 「性の話をもっと気軽にオープンに」

 その一言からシオリーヌさんの動画は始まる。視聴者の過半数は13~24歳の若者で、中には保護者や学校の先生もいるという。

 コンドームの正しい使い方についての動画は、再生回数が400万回以上と人気を集める。妊娠を防ぐだけでなく、性感染症を防ぐ意味があること、間違った使い方があることなどを、実際に避妊具を手に解説している。

 他にもシオリーヌさんが投稿する動画の内容は、妊娠のしくみや生理用品の使い方、性的同意など多岐にわたる。

行き届いていない性教育

 こうした実用的な性教育に取り組むきっかけとなったのは、助産師、看護師として性教育が行き届いていないことを痛感したからだった。

 産婦人科に勤務していた時に、妊娠や出産の仕組みを知らない患者が多くいた。避妊の指導をした時には「こんなに避妊のことを人から教えてもらったのは初めて」と言われたこともあった。

 「本来は、幼いころから性教育をすべきではないか」と感じたシオリーヌさん。望まない妊娠を避けたり、性感染症を防いだり、ライフプランを考える上でも、性教育の知識は欠かせないものだと考えた。

 その後、地域の助産師会の活動で、学校や地元の女性、子ども向けに講演会をするようになった。そこでも、「知らなかった」と話す人が多く、性教育が不足しているのではないかという思いを強くした。民間の認定制度「思春期保健相談士」の資格を取得し、性教育に関する書籍を読んで学んだ。

 ユネスコ国連教育科学文化機関)などが作成した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」は、生殖から人権、ジェンダーなどの包括的な性教育を5歳から段階的に教えるよう求めている。一方で、日本ではまだまだ性教育が行き届いているとは言えないのが実情だと感じるという。

学校現場では性教育に過敏

 講演に呼ばれた学校現場のごく一部では、こんな反応を見せることもある。

 「コンドームの話はしてもいいけど、実物は見せないで欲しい」

 「コンドームがどこでいくらで買えるのかを話されると、子どもたちが使うのを容認していると捉えられてしまう」

 学校で性教育を避けたがる背…

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