新型コロナ、実験室で作るには「何年もかかる」 起源調査は結論出ず

新型コロナウイルス

ワシントン=合田禄
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 新型コロナウイルスの起源について、米国の情報機関を統括する国家情報長官室は29日、バイデン大統領の指示で作成された調査報告書の詳細版を公表した。起源について結論を出せていないが、詳細版はその検討過程を明らかにしている。

 米中央情報局(CIA)など18の情報機関でつくる「情報コミュニティー」が新型コロナの起源について調査し、報告書にまとめた。要約版は今年8月に公表され、新型コロナが中国の武漢ウイルス研究所から流出した説と、動物を介して人に感染した説のどちらかは結論が出せないとした。また、新型コロナは生物兵器として開発されたものではないとし、多くの分析官がウイルスは人為的に遺伝子改変されていないと判断していた。

 詳細版では、遺伝子改変されたものではないとした根拠について、感染しやすさに関わるDNAの一部が自然に存在する別のコロナウイルスの特徴と同じであることなどを挙げた。

 武漢ウイルス研究所が違うコロナウイルスのDNAをあわせもつ「キメラ」を作製していたという情報にも言及したが、この研究所で新型コロナが遺伝子改変されたという見通しを示すものではないと指摘。これまで知られているウイルスから新型コロナを生み出すには、実験室で何年もかかると分析した。

 報告書は、新型コロナとDNAの配列が似たウイルスを12個列挙したが、新型コロナへと変わる直前のウイルスや、人への感染を媒介した動物は特定できなかったとした。中国の情報公開がカギになるとし、最初の患者がどこでいつ発生したのかなどの情報が欠けているとも指摘した。(ワシントン=合田禄)

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