秋季東京都高校野球、帝京が4強逃す 前田監督が今夏に引退

野田枝里子
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 秋季東京都高校野球大会準々決勝で、帝京が国学院久我山に4―7で敗れた。50年、チームを率いた前田三夫監督(72)が今夏限りで勇退、新生・帝京の最初の大会だったが、目標の「優勝」に届かなかった。

 3点を追う九回表の攻撃。先頭が四球で出ると、帝京ベンチから、「絶対いけるから」「やったれ!」。一球ごとに選手は大きな声を出した。だが、後続が倒れてゲームセット。

 初回。相手のミスなどで3点を先取した。ところが二回に失策がからんで同点とされると、三回以降も続けて失点した。逆転負けだった。

 今大会前、チームはまとまりを欠いていた。夏は東東京大会4強。その成績に「やりきった」感が漂い、新チームになっても空気はゆるんでいた。危機感を持った2年生が練習後に集まり、本音をぶつけ合った。次第にまとまり、試合ごとに強くなった。この日、敗れたものの、1番打者の小島慎也(2年)は「最終回は誰もあきらめていなかった。自主練や、誰もやっていなかった朝練を始めるとか、態度が変わってきた」と手応えも感じつつある。

 名門復活を託されたOBの金田優哉新監督(36)は「強くないと、帝京じゃない」という信念がある。2011年夏を最後に甲子園から遠ざかる。試合後、「ベスト4、ベスト8を目指すチームじゃない。この壁を破っていかない限り、強い帝京は示せない。10年悔しい思いをしてきたので……。簡単ではありませんね」と振り返った。(野田枝里子)