衆院選は、自民が議席を減らしたものの与党で絶対安定多数を確保し、政権を維持しました。対する野党は議席を増やしましたが、政権交代にはほど遠い結果でした。この結果から何が見えたのか。そして今後の日本政治はどうなるのか。政治学者(東京大学教授)の境家史郎さんに聞きました。
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衆院選は間接的に首相を決めるという意味で、「政権選択選挙」とされます。特に今回は、与野党一騎打ちの構図となった小選挙区が多くなったため、自民党と民主党の2大政党が張り合っていた頃の政治状況に戻ったとの高揚感が、野党陣営にみなぎっていたようです。
しかし有権者が全体として今…