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日本発祥の母子手帳、命守る仕組み世界へ 原点は14歳の時の渇望感

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大坪実佳子
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 日本発祥の母子健康手帳(母子手帳)。いまや50以上の国や地域で使われています。

 その陰には、意義や役割を広めようと、世界を飛び回っている女性の尽力があります。活動の原動力は――。

きっかけは30年前の……

 板東あけみさん(70)=京都市=は1998年から、国際母子手帳委員会の事務局長として、アジアやアフリカの国々を回ってきた。母子の健康管理を担う母子手帳があれば、防げる病気や障害がある。そんな思いからだ。

 きっかけは、小学校の特別支援学校の教員だった約30年前。途上国で暮らす障害のある子の生活を知りたいと、ベトナムを訪れた。

 空港のあるホーチミンから車で3時間。到着したベンチェ省では、電気も水道も通っていなかった。産院には保育器すらなく、病院長が1番ほしいものは「発電機」という。はしかやポリオの後遺症で、全盲だったり歩けなかったりする子もいた。

 「予防接種で防げたはずなのに」

 一方で、障害がある子どもたちのために学校を建てようと、省の幹部たちが給与から毎月5%を出し合い、お金をためていたことに感銘を受けた。

 帰国後、ベトナムの子どもたちを支援するNGOを設立。学校や病院の建設、備品の調達などを手がけた。

「もっと早く見つけられれば」

 現地の保護者と話をしていると、いつごろ子の障害に気づいたか尋ねても、はっきりした答えがかえってこないことに気づいた。

 村の診療所の職員に聞いても…

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