維新の「身を切る改革」、コロナで傷ついた人たちの不満の受け皿に

2021衆院選

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 衆院選の結果をどう見たのか。選挙をテーマに取材するジャーナリストと、Z世代向けにウェブマガジンを発信している大学生に聞いた。

 選挙や政治家をテーマに取材するジャーナリストの畠山理仁(みちよし)さん(48) 新型コロナで生活を脅かされ続けた有権者には不満がたまっていたが、選挙戦はあまり盛り上がらなかった。主演俳優として地味な岸田文雄首相のキャラクターも原因だろう。政治を諦めている人に選挙に足を運んでもらえず、議席が多少入れ替わる程度にとどまった。

 一方、今回躍進した維新は「身を切る改革」というフレーズでコロナ禍で傷ついた人たちの不満の受け皿となった。野党共闘で選択肢が減ったこともあり、与党にも野党にも投票したくない人を取り込んだ。副代表の吉村洋文大阪府知事はコロナ対策でメディアへの露出が多く、近い存在に感じた人も多いだろう。これまで政治に関心がなかった人の関心を掘り起こすのもうまい。有権者は今後、当選した政治家にSNSやメールでも良いが、できれば直接要望を伝え続けてほしい。伝わらないなら次の選挙で別の選択をする。それを繰り返すことが社会を良くすることにつながる。

 Z世代(20歳前後の若者)向けウェブマガジンを作っている関西学院大4年の長井真琴さん(22) 学費や選択的夫婦別姓など、若者の関心が高いテーマを取り上げる候補者も多くいた。Z世代は政治への意識が高いと言われ、SNSで政治への不満を吐露する人は多い。私の周りにも奨学金就職活動で苦労する友人がいる。今回の選挙では、関心をもつ政策を若者に尋ねたり、候補者にインタビューしたりした。取材した中には、26歳の候補者もいる。若者も政治に声を上げていいんだと勇気をもらえた。

 しかし選挙戦全体を見ると、若者を意識した議論はそれほど盛り上がらなかったように感じる。開票結果を見ても、選択的夫婦別姓に消極的な自民党が政権を維持した。若者は社会の中で少数派。投票を通じ、「私たちは見ていますよ」というメッセージを発していく重要性を改めて感じた。

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