中国がデジタル貿易の協定に加盟申請 TPP揺さぶりか

北京=西山明宏
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 中国商務省は1日、デジタル分野の貿易の円滑化をめざす「デジタル経済連携協定(DEPA)」への加盟を申請したと発表した。同協定はシンガポール、チリ、ニュージーランドが昨年合意した。いずれも環太平洋経済連携協定(TPP)加盟国で、中国はTPP加盟に向けた環境整備が狙いとみられる。

 中国は同日、DEPAの事務局を担うニュージーランドに申請書を提出。DEPAは人工知能(AI)やフィンテック、データの越境移転や消費者保護などの分野で、ビジネスがより円滑に出来るような共通の環境を整える内容になっている。

 中国は9月にTPPに加盟を申請したが、国有企業や電子商取引など様々な分野でTPPが求める高いハードルを越えられないとの見方は強い。米国のTPP復帰を優先したい日本や、貿易摩擦を抱える豪州などが中国の加盟に警戒感を強めている。

 TPP加盟国がつくる国際的な枠組みに加わることで、中国が得意とするAIなどのデジタル分野で主導して経済圏を広げるとともに、TPP加盟国を揺さぶる考えもありそうだ。(北京=西山明宏)