新しい資本主義「焼き直しではなく…」 経済同友会代表幹事がクギ

伊藤弘毅
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 経済同友会の桜田謙悟代表幹事(SOMPOホールディングス社長)は2日の会見で、岸田政権が掲げる「新しい資本主義」について、「伝統的な成長戦略では、多分成功しない。これまでの戦略を焼き直したものでないことを期待する」と述べた。理念の骨格を固めるために「(議論に)半年程度かけてもいい」とも話し、拙速な議論に警鐘を鳴らした。

 岸田政権は10月、成長と分配の好循環をどう実現するか話し合う「新しい資本主義実現会議」の初会合を開催。岸田首相は今月上旬にも緊急提言案をまとめるよう指示した。桜田氏は会議のメンバーを務める。

「ここの改革をやらない限り、変わらない」

 経済同友会はこの日公表した「新政権に望む」(https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2021/211102_1519.html別ウインドウで開きます)と題する政府への提言で、国主導の成長戦略では「この30年間、日本経済が成長してこなかったのは周知の事実だ」と指摘。桜田氏は会見で「企業にも既得権益がある。ここ(の改革)をやらない限り、変わらない」とし、新卒一括採用などを例にあげ、企業に都合のいい慣習や制度の見直しや、経済成長や社会変革の実現を企業から政府に働きかける必要性を訴えた。

 一方で、岸田氏がいったん総裁選で掲げた金融所得課税の強化については、税収増への貢献が限られるとして「それが新しい資本主義だとすると、残念至極としか言いようがない」と述べた。伊藤弘毅