第2回私の強みは若さと性別だけ? 「全国最年少」25歳女性候補は悩んだ

有料記事2021衆院選withU30立憲

佐藤瑞季
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 無数のフラッシュが光った。目の前には、数十人の記者やカメラマン。

 「今井瑠々です。4月4日、25歳になりました。同じ世代の若者に、挑む姿勢を示したいんです」

 衆院選・岐阜5区に、立憲民主党から立候補する。それを表明する記者会見は、25歳の誕生日に設定された。マイクを持つ手がふるえた。あんなに緊張したのは初めてだ。

衆院選の小選挙区では全国最年少の候補として、岐阜5区に立候補した立憲新顔の今井瑠々氏(25)は、約1万4千票差で次点に終わり、比例での復活もなかった。今井氏の選挙戦に、同学年にあたる記者が密着しました。

 25歳・女性。

 「それがあなたの一番の強み」と周りに何度言われたかわからない。

 選挙事務所のスタッフも、「やっぱり若い女性だから、いっぱい取材くるよね」と喜んでいた。

 小選挙区の候補者では全国最年少。政治に「若い力」が必要だ。自分も繰り返しそう訴えた。若さを印象づけるため、有権者に話しかける際は、歩くのではなく走って近づいた。陣営で指南されたことだ。

 一方、「女性」がクローズアップされることは、ちょっと気になった。

 政治の場に女性が少なく、注…

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    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2021年11月3日19時4分 投稿
    【提案】

    ■今井瑠々よ、人材ビジネス会社出身の底力を見せよ  佐藤瑞季記者は何を訴えかけたかったのだろう?まるで、サブスクで流れる無難なJ-POPのような記事だった。取材対象を消費していないか。朝日新聞愛読者として、苦言を呈さなければならない。最初

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これからの時代を生きるU30世代が、社会に対して感じているモヤモヤ。政治や選挙にどんな思いを抱き、何を願っているのか、一緒に考えます。[もっと見る]