ポーランドが憤る「見下された感じ」 英に続くポレグジットの可能性

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ワルシャワ=野島淳
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 ワルシャワ市内の一角にその施設はあるという。

 20歳代を中心に10人ほどが2~3人用の共同部屋に分かれ、生活を営む。9月22日にオープンした。性的少数者(LGBTなど)の「駆け込み寺」だ。

 同性愛者であることを告げたことで両親から家を追い出されたり、職場を追われたりした人を受け入れている。最長3カ月間、無料で部屋や食事を提供する。心理カウンセラーや社会福祉士らも生活を支援する。

 「襲撃対象になるかもしれない。入居者の安全のため、外部には住所も教えられない」

 駆け込み寺の運営を担うNGO「ランブダ・ワルシャワ協会」のスリミル・シュメェレビッチさん(39)はそう話した。

 キリスト教カトリックに基づく伝統的な家族の形を重視する人が多いポーランドは、欧州連合(EU)の中でも、性的少数者への偏見が根強いとされる。身体的な危害が加えられる事件も起きている。

 駆け込み寺の設置は市が決めた。野党系が市長を務め、性的少数者の支援を公言してきた。運営に手をあげたランブダ・ワルシャワ協会は1997年以降、電話相談の受け付けなど、性的少数者への支援を続けている。

 「子どものときから性的少数者の存在を教えていかなければならない。だが、きちんと教えた学校の校長が政府から処分されたことがある」とシュメェレビッチさんは言う。

 「性的少数者が伝統的な家族を壊す、いかがわしいものだと政府は考えている。保守的な人たちの支持をつなぎとめたい政治的な道具に性的少数者が使われているんだ」

「反EU」的な政策で物議

 ポーランドで2015年から政権を握る保守政党「法と正義」(PiS)は同性カップルが子どもを養子にできないようにするなど、性的少数者に否定的な政策を打ち出してきた。

 隣国ハンガリーとともに「無…

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