ニューヨーク次期市長にエリック・アダムス氏 元警官、黒人は2人目

ニューヨーク=藤原学思
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 880万人の人口を抱える全米最大の都市、ニューヨーク(NY)の市長選が2日、投開票され、民主党のエリック・アダムス氏(61)が当選を確実にした。開票率97%時点で全体の66%の票を集め、共和党のカーティス・スリワ氏(67)に大差をつけた。

 アダムス氏は市内に五つある行政区の一つ、ブルックリンの区長。2006年にNY州上院議員に当選して政治の道に進むまで、NY市警の警官を22年間務めた。6月の民主党の予備選では、最大の争点になった治安対策に力点を置いて接戦を制した。

 2期8年務めたデブラシオ市長の後任として、来年1月1日からひとまず4年間、新型コロナウイルスで大きな打撃を受けた街を立て直す重責を担う。NY市長に黒人が就くのは2人目となり、根深い人種差別にどう取り組むかも手腕が問われる。

 アダムス氏は2日夜、支援者に対して「あなたがどこにいるのかは、あなたが何者かではない」「ニューヨーカーは夢を実現することができる」と強調。地域によって激しい経済格差を是正することに意欲を示した。また、市が抱える三つの課題として「新型コロナ、犯罪、経済の惨状」と指摘し、重点的に取り組む姿勢を見せた。(ニューヨーク=藤原学思

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