「警察解体」は住民投票でノー ジョージ・フロイドさん事件の街

ニューヨーク=藤原学思
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 黒人男性のジョージ・フロイドさん(当時46)が警官に殺害された米ミネアポリス市で2日、組織としての市警を解体して再建するかを問う住民投票があった。結果は「解体しない」と投票した市民が過半数を占め、現在の市警の機能が維持されることになった。

 フロイドさんは昨年5月、職務中の白人警官(45)から偽札を使用したと疑われ、首を圧迫されて死亡した。ミネアポリスの裁判所は今年6月、この警官に禁錮22年半の実刑判決を言い渡した。

 市警解体論は昨年6月、大半の市議が賛同する形で持ち上がった。2日の住民投票で問われた質問は「警察局を廃止し、公共安全局に置き換える」と規定。従来の警察官を「平和維持官」と呼び、地域に根付いた治安維持組織をめざすものだった。

 約14万3千人が投票し、開票結果は賛成が44%、反対が56%となった。そのため、市警は従来通り機能することになる。

 米国ではフロイドさん事件をきっかけに、警察について「解体せよ」「予算を削れ」と訴える声が目立った。ミネアポリスでも警察予算のうち800万ドル(9億1千万円)を、精神疾患を抱える市民への対応や暴力事件を予防するプロジェクトへと振り分けた。(ニューヨーク=藤原学思