「Go To」再開、待ち望む観光業界 効果を疑問視する声も

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高木真也、初見翔
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 緊急事態宣言の全面解除から1カ月余。政府は昨年末から中断が続く観光支援策「Go To トラベル」事業の再開を検討している。まだ1兆円を超す予算が残っており、客の激減で冷え込む観光業界は大型の消費刺激策に期待を寄せるが、その効果を疑問視する声もある。

 京都市の中心部の錦市場は東西約400メートルの商店街に鮮魚店や乾物屋など100軒以上がひしめく「京の台所」。10月中旬の週末に訪れると、レンタルの着物を着た女性グループや、スーツケースを持った夫婦連れが、コロッケや団子を店頭で食べたり、お土産を見繕ったりしていた。

 商店街組合の理事長も務める川魚専門店「のとよ」の三田冨佐雄社長(80)は「宣言の解除で、観光客が戻ってきている。徐々に良くなりつつある」と話す。人出はコロナ禍の前と比べるとまだ2、3割ほどだが「『Go To』が再開すれば旅行者も増え、料亭への仕出しも戻ってきそうだ」と期待を込める。

 ただ、京都市の観光協会によると、9月の市内主要ホテルの客室稼働率は27・0%で、一昨年の同月比でまだ3分の1。1室あたりの売上高も2382円と約8割落ち込む。清水寺の参道入り口で客待ちをしていたタクシー運転手の石川善久さん(57)は「富裕層は動き出しているが、それ以外の人が旅行に出る雰囲気になっていない。感染を気にしてマイカーで移動する人も目立つ」と話す。

旅行業界「『Go To』なしに再生はできない」

 「Go To トラベル」事業は、1人1泊2万円を上限に旅行代金の半額を補助する仕組み。昨年7月に始まり、10月に東京を含む全国が対象になると利用者が急増し、少なくとも延べ約9千万人が利用した。昨年末に感染拡大を受けて中断したが、約2兆7千億円の予算のうち1兆3千億円分が残っている。

 JTBの高橋広行会長は、1…

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