「アンゲラのいないEUはまるで…」独メルケル首相の送別会、各地で

パリ=疋田多揚
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 ドイツを16年率いて近く政界を引退するアンゲラ・メルケル首相(67)の「送別会」が続く。国際舞台でも存在感を示しただけあって、外交行事でもねぎらいと別れを惜しむ声が相次いでいる。

 メルケル氏は3日、フランスのマクロン大統領に招かれ、ワインと美食で有名な仏東部ブルゴーニュ地方ボーヌを訪問。両国関係の発展をたたえるレジオン・ドヌール勲章の最高位グランクロワをマクロン氏に授けられ、その後はブドウ畑に囲まれたシャトー(城館)で地元料理のフルコースを振る舞われた。

 10月30、31日にローマで開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の閉幕時にも、議長を務めたイタリアのドラギ首相が「メルケル氏は多国間主義のチャンピオンだった。我々は彼女の遺産をずっと大切にとどめておく。ありがとう、アンゲラ」とあいさつ。その後、メルケル氏に花束を手渡すと、首脳たちが立ちあがって温かい拍手を送った。

 10月下旬にブリュッセルで開かれたEU首脳会議(サミット)では、ミシェル常任議長が「アンゲラのいないEUはエッフェル塔のないパリのようなものだ」と語りかけた。メルケル氏は16年間で同サミットへ計107回出席した。(パリ=疋田多揚)

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    石合力
    (朝日新聞編集委員=国際関係、外交)
    2021年11月4日19時38分 投稿

    【視点】メルケル首相が退任した後のドイツ政治、欧州連合(EU)の行方が気になります。2015年3月の訪日時に、メルケルさんが築地の浜離宮朝日ホールを訪れて講演した際、裏方を担当したことがあります。ナチスドイツの侵略、ホロコーストの過去を持つドイツが