トヨタ、最高益に円安効果「実力以上の部分が」 楽観できない先行き

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近藤郷平、三浦惇平
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 トヨタ自動車の2021年9月中間決算は過去最高の業績となった。ただ手放しでは喜べない。減産を強いられるなか、想定外の円安による効果が大きかったからだ。世界的な半導体不足は続き、原材料価格の高騰が進む。先行きの不安要素も目立つ。

 過去最高の業績となった大きな要因は、初夏までに稼いだ「貯金」と「円安効果」だ。9月に大幅な減産に陥り、販売ペースも落ちたが悪影響を補った。

 4~6月期決算は、営業利益が四半期ベースで過去最高だった。世界販売が好調で、もうけが大きいとされるSUV(スポーツ用多目的車)が伸びた。ほかの完成車メーカーの生産が先行して伸び悩み、自動車市場で在庫が不足気味となると、販売店に支払う「販売奨励金」も減って値下げしなくても新車が売れた。トヨタの強固な部品供給網にとって、コロナ禍の影響は限定的だった。

 それが夏から一変した。

 トヨタの世界生産は8月が前年より16%、9月は約4割減った。部品メーカーが集まる東南アジアでコロナの感染が急拡大し、工場の稼働が低迷したためだ。

 堅調な販売も、9月は前年より16%減少。4~9月の世界販売は前年同期より2割増の485万台だが、コロナ禍前の19年の同期より10万台少なかった。

 円安が業績を底上げした。今春は、1ドル=105円で推移するとみていたが、円安が進んで実際は1ドル=110円程度に。海外販売が膨らみ、輸出の採算性が大きく向上。「円安効果」で前年の4~9月期より営業利益が2550億円増えた。原価低減で利益をさらに押し上げた。

 円安や新車市場の需給逼迫(ひっぱく)を念頭に、財務担当の近健太執行役員は会見で「実力以上の部分があった」と中間決算の業績を総括した。

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