元五輪選手の大阪経済大HC、3年目でつかんだ全日本大学駅伝の切符

有料会員記事

山田佳毅
[PR]

 トラックでインターバル走をする選手たちを見る目は、現役時代と比べるとずいぶんと穏やかになった。

 大経大の陸上競技部・長距離ブロックを指導する竹沢健介ヘッドコーチ(HC、34)だ。早大在学中に、2008年北京オリンピック(五輪)で5千メートルと1万メートルに出場。箱根駅伝でも、2年生から3年連続で区間記録を出した。

 17年に現役を引退し、一般企業に勤めていた。大学から打診を受け、考えた末に引き受けることに。一昨年から指導している。同大の前監督は、兵庫・報徳学園高陸上部の恩師、鶴谷邦弘さん。3年半前に亡くなった鶴谷さんは、全国高校駅伝で史上初めて3連覇に導いた名伯楽だ。

 「指導者をめざしたいと思っていた。お世話になった鶴谷さんのあとでスタートを切るのはいいかなと」

 大経大は今年6月、全日本大学駅伝の本大会に3大会ぶり23回目の出場を決めた。とはいえ、有望な選手は関東に集まり、全国的に見れば強豪校ではない。練習環境も恵まれているとは言えない。

 普段の練習場は学校から離れた、他部と合同で使う土のグラウンド。1周250メートルしかなく、きついカーブは足首への負担が大きい。河川敷も走るが、市民ランナーが多く、スピードを上げると危険。月に数回使用できる大阪府内の陸上競技場が、負荷をかけるポイント練習などができる貴重な場だ。

 そんな中、苦心して探し出したのが、1周550メートル余り、府内の公園にあるグラウンド周回コース。一般市民もいるが、雨が降るとその数が減るため、スピード練習ができる。「練習前に雨が降り出すとうれしい」と竹沢HCは笑う。

 強豪の高校、大学、企業チームで鍛錬した竹沢HCにとって、大経大での指導は試行錯誤の連続だった。

 「生前、鶴谷さんからも『お…

この記事は有料会員記事です。残り700文字有料会員になると続きをお読みいただけます。