脱石炭火力の動き加速 COP26で廃止の声明も 日本は不参加

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川田俊男、香取啓介=グラスゴー、長崎潤一郎 英グラスゴー=香取啓介
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 英国で開かれている国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で、脱石炭を目指す動きが加速している。日本は石炭火力発電所への公的な輸出支援をやめることは決めたが、議長国の英国などが求めているのは国内も含めた廃止だ。今後も使い続ける日本への風当たりが強まっている。

 議長国の英国が「エネルギーデー」と位置づけた4日、英国主催のイベントで石炭火力についての声明が発表され、40以上の国が賛同した。声明は、石炭火力が気温上昇の唯一最大の原因で、温室効果ガスを排出しないクリーンな電力の導入を早急に広げる必要があるとした。

 具体的には、先進国などは2030年代、世界全体で40年代に石炭火力を廃止し、ガス排出の削減策のない新たな発電所の建設を中止し、公的な輸出支援も終える――ことなどを約束する内容だ。日本が輸出支援をしてきたベトナムなどの途上国も加わったが、日本は賛同していない。地元メディアによると、米国や中国なども入っていない。

 COP26のシャルマ議長はイベントで「『石炭の終わり』が目前に迫っていると信じている」と語った。

 COP26の会場では4日、石炭火力からの撤退を求めるイベントが相次いで開かれた。

 石炭火力はCOP26の直接の議題ではないものの、世界の排出量を減らすには廃止が不可欠だ。主要7カ国(G7)の欧州勢は30年代までに全廃する方針で、米国も35年に電力を脱炭素化する戦略をかかげる。廃止時期を示していない日本に矛先が向けられているのは明らかだ。

 英国のジョンソン首相はCO…

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    蟹江憲史
    (慶應義塾大学大学院教授)
    2021年11月5日12時56分 投稿

    【視点】 石炭で産業革命を起こしたイギリスが脱石炭を呼び掛けていることは、時代が大きく変わることを感じさせます。次の100年がどのような世界になるのか、未来へ向けたビジョンをもって今後の産業の在り方を考える分岐点に、今我々は立っています。