100周年の壁画を6年生が修復 川口・鳩ケ谷小

堤恭太
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 創立100周年の1972年に当時の子どもたちが描いた壁画を、埼玉県川口市立鳩ケ谷小学校(同市鳩ケ谷本町1丁目)の6年生が4日、新たな絵に描き直した。同校は市内で最も古い小学校で来年150周年を迎える。古くなった壁画を新しい絵にして伝統のバトンを未来に渡そうという試みという。

 壁画は幅5・5メートル、高さ2・3メートルで校舎東側の石庭にある。古い壁画は地層の断面のようでマグマらしいものも描かれていた。しかし、49年を経て色も落ちて目にとまることも少なくなってきたという。

 そこで150周年を迎えるにあたり、6年生161人が何らかの形で全員参加してリニューアルしようということになった。古くなった壁画のやすり掛けや下絵描き、彩色には武蔵野美術大の三沢一実教授と学生が手伝った。

 新しい壁画は鳩ケ谷の「ハト」が大きく羽ばたいている姿にサクラの花びらやモミジなどが背景にちりばめられ、四季をイメージさせた。下絵は林咲良(さら)さんの作品が選ばれた。カラフルな色を使うことでみんなの個性を表したという。また、学校のキャラクター募集の際に最終審査に残った五つの作品も描かれた。

 この日の彩色では「密」にならないように10人ほどの班に分かれて代わる代わる色づけした。児童会長の嶋崎萌心(もこ)さんは「未来につなぐものができた。自分の思い出としても残ったので、卒業してからも見に来たい」と話した。

 昨年は同校を舞台に当時の子供がエキストラで出ている古い映画「壁をぬる子供たち」が見つかり、その上映会を開いた。来年は3階建ての校舎の前面を覆うような幅60メートル、高さ15メートルの巨大な幕をつくる計画がある。岩田直代校長は「3年計画で150周年を祝い、子どもたちの手で新しい歴史をつくって200周年につなげていきたい」と語った。(堤恭太)