天海祐希さん「大人こそもっと自由に」 豊かな経験生かし支え合って

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前田育穂
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 「人生100年時代」が近づくいま、50歳はちょうど中間地点です。変わる身体、働き方、家族との関係……。朝日新聞と宝島社女性誌「GLOW」の共同プロジェクト「Aging Gracefully」(エイジング グレイスフリー)は、家庭や職場、地域で大事な役割を担うミドルエイジの女性たちの「いま」と「これから」を見つめ、自分らしく年齢を重ねていくことを応援します。

 今回は、主演映画が公開されたばかりの、天海祐希さんのインタビューをお届けします。

 撮影から2年、公開延期から1年。「やっと、少しは安心して映画館に足を運んでいただける状況になったんじゃないかなと。まだまだ大変という方もいらっしゃると思いますが、ほんのひととき笑って、明日も頑張ろうって思っていただけたら、これほどうれしいことはないですね」。取材中、何度もそう語った天海さん。観客思いの言葉は、10月30日に公開された主演映画「老後の資金がありません!」で演じた、主婦・後藤篤子の生き方にも通じている。

 人生100年時代、老後資金は2千万円必要とも言われる中、篤子は夫の給料と自身のパート代をやりくりし、2人の子どもを育て上げた。ほつれたハンドバッグを買い替えもせず、コツコツためた貯金は700万円。だが、義父の死をきっかけに、葬儀代、娘の派手婚、夫婦そろっての失業、浪費家のしゅうとめとの同居と、どんどんお金が消えていく。

 何度ピンチが訪れてもあきらめず、家族のために奔走する篤子。天海さんは、「篤子さんのような女性って、全国にいると思うんです。でも、自分のことを全て後回しにするのではなく、ちょっとした幸せや楽しみも大事にしていただけたらいいなって。日本って、大人はこうあらねばとか、女性はこうでなければって、どんどん苦しくなってしまう社会だから。まずは大人がもっと自由になっていけたらいいですけど」と語る。

 実際、作品には「自由な大人」が多数登場する。70代半ばでスイカ農家からサーフィンショップのオーナーに転じた篤子の両親役に竜雷太さんと藤田弓子さん。放浪生活をしながらも、区役所職員の家庭訪問日にはきっちり帰宅する友人の父、毒蝮三太夫さん。「ラスボス」は、義母を演じる草笛光子さんだ。「人間、わがままに生きた方が勝ちよ」というセリフは、篤子の思考の「たが」を外し、原作にはない、人生の新たなページを開く後押しとなる。「皆さん、カメラが回っていないところでも本当に自由でチャーミングなんです」と天海さん。

「50代って、クッション役…でもね」

 エンディングを彩る主題歌「Happy!」は、「頑張っているあなただからこそ幸せになれる」という、いわば全国の篤子さんへの応援ソングだ。「試写で初めて聴いて、泣きそうになりました」という天海さんは一方で、曲調について「え?サンバなの?って。よく聞くとなじみのある声で、テロップを見たらやっぱり(氷川)きよしちゃん。すぐに連絡して、『素敵な歌をありがとう。歌ってくれるなら言ってよー。ライブではバックで踊りたいよ!』と言ったら、念願叶い、プロモーションビデオに出演させていただきました」と目を細めた。

 重鎮の大先輩から若手まで…

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