ど派手なデコトラが走れば、迷子が見つかる? 驚きのパキスタン事情

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カラチ=高野裕介
【動画】パキスタンを駆け回るど派手なトラック。日本の「トラック野郎」も顔負けのデコトラだ=高野裕介撮影
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 日本の「トラック野郎」も顔負けの、ど派手なデコトラがさっそうと駆け抜ける。南アジアのパキスタンでは、そんな光景に目を奪われる。一体なんのため? 目立つがゆえの意外な活躍の場もあった。(カラチ=高野裕介)

装飾に3カ月、1台100万円

 同国南部にある最大の都市カラチ。郊外の幹線道路沿いには、休憩をとる長距離トラックがずらりと並んでいた。クジャク、白馬、花、清流の風景、クリケット選手の顔……。荷台には原色を使った鮮やかな絵が描かれている。

 「僕らにとっては服を選ぶのと同じ感覚。トラックを飾るのは特別なことじゃない」

 西部クエッタから建築資材を運んできた運転手サーリヒ・ムハンマドさん(19)は、装飾した日本製トラックを前に誇らしげだ。日本円で約100万円、3カ月をかけた自慢の愛車。1人当たりの国民総所得が日本円で15万円ほどの決して裕福とは言えない国だから、運転手やオーナーの熱の入れようがうかがえる。

 オレンジ色を基調にした車体には、シールやプラスチックを組み合わせた細かな模様のほか、シャリシャリと音が鳴るビーズが取りつけられている。イスラム教国らしく、聖地メッカの神殿やアラー(神)をたたえる言葉も。ナンバープレートの3桁の番号は、自身の携帯電話の下3桁と同じだ。

 運転席からサイドミラーが見えないほどの装飾が窓には施されていたが、「穴を開けたから大丈夫」。日本だったらすぐに警察に摘発されそうだが、まずは見た目が大事らしい。助手席に乗せてもらったが、天井からつり下がった大量のビーズが音を立て、落ち着かなかった。

 デコトラは、ウルドゥー語で…

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