エチオピアへの渡航中止、外務省が勧告 米国も国外退避を呼びかけ

アディスアベバ=遠藤雄司
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 全土に非常事態宣言が発令されているアフリカ東部エチオピアの政府軍は5日、指揮官を含む元軍人に向け、軍への復帰を呼びかけた。政府系メディアが報じた。同国北部を拠点とするティグライ人民解放戦線(TPLF)側の武装勢力が首都につながる要衝を制圧したと主張し、首都への進軍も示唆していることから、人員補充が狙いとみられる。

 首都アディスアベバの在エチオピア米国大使館は同日、「治安情勢は非常に流動的だ」として、滞在中の米市民に「できるだけ早く国外に出ることを勧める」と呼びかけた。日本の外務省も4日、エチオピア全域を危険レベル3以上とすることを決定。同国への渡航中止を勧告し、滞在している邦人に出国を検討するよう求めている。

 アディスアベバは5日現在、ホテルやレストラン、商店などの営業が通常通り行われており、大きな混乱は確認できなかった。ホテル従業員の男性(50)は「TPLFは政府軍が追い返す。恐れることは何もない」と語り、別の男性(43)は「何が起きるか分からない。家族を守るため、食料や調理に使うガスなどの備蓄を始めている」と話した。

 TPLFは3日、ロイター通信に対し、首都から約325キロメートル北のアムハラ州ケミセに駐留していると主張したという。(アディスアベバ=遠藤雄司