「金箔ステーキ堪能」ベトナム大臣、ネットで炎上 国民は厳しい規制

ハノイ=宋光祐
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 ベトナムのトー・ラム公安相が、ネット上で批判にさらされている。世界的に有名な高級レストランで金箔(きんぱく)に包まれたステーキを食べたとされる動画が拡散しているためだ。新型コロナウイルスの感染拡大による厳しい規制で国民が苦しい生活を送るなか、「国民の恥」「共産党の指導者が庶民の金を捨てている」と厳しい反応が相次いでいる。

 動画では、肉に塩を振るパフォーマンスで「塩振りおじさん」として世界的に有名なトルコ人料理人ヌスレット・ギョクチェ氏が、金箔で包んだ骨付きステーキに塩を振った後、ナイフに刺した肉をラム氏とみられる人物の口に運んで食べさせる様子が撮影されている。

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジアや英BBCのベトナム語版などによると、動画は3日、1千万人を超えるフォロワーがいるギョクチェ氏のTikTokのアカウントで公開された。4日夜までに削除されたが、すでにベトナム国内のフェイスブックやユーチューブで拡散されていた。

 撮影日や場所は示されていないが、ラム氏は10月末から3日まで、国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)にファム・ミン・チン首相らと出席するために英国を訪問していた。そのため、動画はロンドンにあるギョクチェ氏のステーキ店「ヌスレット」で今月上旬に撮影したとみられている。

 ヌスレットは米国やトルコ、中東などにも約20店舗あり、ハリウッド俳優やサッカー選手らが利用する超高級店として知られている。金箔で包んだ骨付きステーキは名物料理で、値段は約10万円という。

 2018年には同じ系列のステーキ店で肉を食べる南米ベネズエラのマドゥロ大統領の動画が拡散し、強い批判を受けた。(ハノイ=宋光祐)