常識を超えるのが流儀 井山が一力を破り連覇した名人戦第7局を分析

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大出公二
井山裕太名人、今井浜海岸で名人戦のポイント解説~防衛から一夜明け、語った心境~【第46期囲碁名人戦七番勝負】=諫山卓弥、高津祐典撮影
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 プロの常識に照らして考えにくい手を考え、盤上に表す。3勝3敗で迎えた第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催、協賛・株式会社 明治、マニフレックス)の最終決戦、第7局でも、井山裕太名人は自身の流儀を貫いた。

 初の名人位がかかる一力遼挑戦者は激しく仕掛け、得意の接近戦に持ち込んで勝機を見いだそうとする。対して名人は、真正面からけんかを買うかと思いきや、さっと兵を引き脇を締める、自在の打ち回しを見せた。

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最終局を振り返る井山裕太名人(左)と一力遼挑戦者=2021年11月5日夜、静岡県河津町の今井荘、迫和義撮影

 実戦図1、下辺の黒模様の懐深くに打ち込んだ白1が挑戦者気迫の一着。これに黒4と受け身をとれば無事だが、プロは相手の言いなりを嫌う。打ち込んだ白石を丸のみにしようとする名人の黒2の逆襲は、検討陣も予想していた。しかし白3の脱出に黒4と戻した手を見て、今度はびっくりした。

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実戦図1

 黒2の攻めの意思をくめば…

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