駒大のエース田沢廉が圧巻の走り 抜き去って加速、連覇の立役者に

山田佳毅
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 第53回全日本大学駅伝対校選手権は7日、熱田神宮西門前から伊勢神宮内宮前を結ぶ106・8キロで行われ、駒大が2連覇を果たし、14度目の優勝を飾った。

 今年も「主役」は、駒大のエース田沢廉だった。

 昨年はアンカーで終盤に逆転勝ち。今年はその一つ前、7区を任された。

 「主力が何人か欠ける中、厳しいと思っていたが、いい流れで各選手がつないでくれた」

 トップから1分36秒差の4位でたすきを受け取ると、前だけを向いて走った。ほぼ同時にたすきを受け取った、青学大の近藤幸太郎と並び、快足を飛ばす。

 3キロ付近で明大をとらえて3位に、10キロ過ぎには順大の近藤亮太を一気に抜いて2位に上がった。

 そして残り2キロを切った16キロ過ぎだった。

 先頭を走っていた東京国際大の野沢巧理をあっという間に抜き去った。追いすがる青学大・近藤を確認すると、加速し、再び引き離す。2位に18秒差をつけ、今年のアンカー、2年の花尾恭輔にたすきを託した。

 給水のタイミングを利用したリードの取り方、相手の心を折るような自在なギアチェンジ。5月の日本選手権の1万メートルで2位に入った日本学生ナンバーワン走者は、昨年よりすごみを増して、伊勢路で存在感を見せた。

 最終8区、花尾が青学大・飯田貴之とのデッドヒートを制した。残り2キロ弱。体に残していたスタミナを出し切るように、花尾は上り坂でスパートし、飯田を振り切った。田沢のつくった「18秒」が、最後に効いた。

 駅伝シーズンの開幕前、優勝候補に挙げられながら、10月の出雲駅伝は5位の惨敗。それから約1カ月、昨年の王者が見事に立て直し、雪辱を果たした。(山田佳毅)