逆転Vの鍵山優真 明かしていた不安 再確認した意識
鍵山優真は先月の朝日新聞のインタビューでこう語っていた。
「今季はそれ(昨季)以上の演技や結果を残さないといけないので、すごく緊張している部分もある。それを乗り越えなければ(北京)オリンピックはないと思う」
昨季、フィギュアスケート世界選手権の銀メダリストとなった。その肩書を背負って臨む、自身にとって今季最初のグランプリ(GP)シリーズ、イタリア大会。
さっそく、真価が問われる場面が、やってきた。
5日のショートプログラム(SP)。
最終滑走で臨んだ鍵山は、演技前から緊張が顔に表れていた。
冒頭の4回転サルコーが両足での着氷になると、続く4回転―3回転の連続トーループは単発の3回転に。ミスが連鎖した。
「思い出せるのはひどいミスが続いてしまったことだけで、サルコーのミスから頭がパニクってしまって。そこでどうしたらいいんだろうと、対処できなかった」
80・53点。
自己ベストより20点以上低い点数で7位。首位には17・36点の大差をつけられた。
立場の変化が影響したのかと問われると、「(世界選手権の)銀メダリストだから、とかは考えていない。去年は去年。今は新しい自分」。
そう強調した上で、こう答えた。
「自己ベストを更新しないといけないという気持ちで、逆に慌ててしまった」
昨季の自分に勝てなかったことを何よりも悔しがった。
「反省は今日までにして、明日起きたら、フリーに気持ちを切り替えて、頑張りたい」とも言った。
しかし、そう簡単ではなかった。
「(6日昼の)公式練習まで落ち込んでいた。心のどこかに不安要素がこびりついていた」
実は今季戦う中で「不安」を抱くのはこれが初めてではない。
先月の取材で打ち明けていた。
「今季3試合をこなして、ま…
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