接種証明にはならないけど… 「ワクチン打ちましたマスク」が好評

新型コロナウイルス

辻岡大助
[PR]

 新型コロナウイルスのワクチンを2回接種した人のため、山形県大江町の「後藤ニット縫製」が「ワクチン打ちましたマスク」を発売した。各地で緊急事態宣言が解除され、経済がそろりと動き始めた今秋、注文が相次いでいる。

 マスクの隅には注射器のイラストと、2回接種を意味する「×2 ワクチン打ちました」という言葉がスタンプで押されている。2枚重ねの不織布を綿100%のさらしで挟んだ通常の布マスクと、立体布マスクの2種類だ。

 10月4日に発売。営業マンが顧客と接する東京都内の企業や、神奈川県内の商店街から、まとまった数の注文を受けた。「これを着けていれば、お客さんに安心感を与えられそう」。そんな声が届いた。

 家族経営の同社はブランド衣料などの縫製を手がけてきたが、大手の安い外国製品に押され、売り上げが減っていた。布マスクの製造を始めたのは昨年2月。マスク不足の中で注文が殺到した。

 だがマスク業界の供給態勢が整うと、再び苦境に。「コロナ禍で『巣ごもり』の人が増えたせいか、衣料品の発注がさらに減った」と2代目社長の後藤忠志さん(60)。職人ら9人を抱え、不安で眠れない日が続いたという。

 考え抜いた末にひらめいたのが「ワクチン打ちましたマスク」。社内会議では「接種を受けていない人が買って着けたらどうする?」「これでは接種証明にならない」などと消極的な意見も出たが、後藤さんは「性善説に立ち、購入者は接種を2回終えた人だと信じる」と踏み切った。

 2回接種も時間がたつと効果が低下するとされ、3回目の接種が行われる方向だ。同社は3回接種を意味する「+3」のスタンプを布マスクに押すことも考えている。

 通常の布マスクは3枚セット1800円、立体布マスクは2枚セット1400円(いずれも税込み)。ピンクやベージュなど6色。同社のホームページから購入できる。(辻岡大助)

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]