「死んじゃうよ」ドクターストップの高校生ボクサーがつかんだ運命

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塩谷耕吾
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 「近いよ、近いよ。距離、気をつけて」――。

 聞き慣れないレフェリーの指示を受けながら、草水曹賀(そうが)(17)=香川・高松工芸高=は約9カ月ぶりのボクシングリングで躍動した。距離を見極め、ステップを踏んで相手のパンチをはずす。自ら拳をふるう際は、細心の注意を払った。絶対にぶつけないように。

 舞台は第1回全日本マスボクシング選手権。パンチを当てずに「寸止め」で競う、日本ボクシング連盟が創設した新カテゴリーだ。

 11月6、7日、宮崎県えびの市であったこの大会で、草水は高校生男子160センチ以下の部で優勝した。日本連盟幹部が「一人、飛び抜けたレベルだった」と認める完勝で、大会の最優秀選手に選ばれた。

 「もう一度、頂点を目指してがんばれた。支えてくれた皆さんのおかげ。楽しかった」。かみしめるように話した。

 「続けると、死んじゃうよ」。医師に引退を言い渡された身だった。

 今年2月の四国大会新人戦フ…

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