地元の歴史遺産を地域資源に 京丹後の湯舟坂2号墳にみる取り組み

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編集委員・中村俊介
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 遺跡や文化財の「活用」がしきりと叫ばれる昨今。では具体的に、どうすればいいのか。全国各地の自治体は模索を始めている。豪華な大刀(たち)の出土で知られる京都府京丹後市の湯舟坂2号墳もそのひとつ。地元や大学が協力して進める取り組みをのぞいた。

 40年前に調査された古墳から、新たな魅力を引き出せないか――。京都府立大(京都市)が京丹後市教育委員会や古墳のある同市久美浜町須田区と共催した報告会「地域資源としての湯舟坂2号墳」がこの夏、同市久美浜庁舎であり、地域の歴史遺産活用への可能性が議論された。

 湯舟坂2号墳は6世紀後半の円墳。1981年に発掘され、横穴式石室から2対4匹の竜をかたどる金銅装双龍環頭(こんどうそうそうりゅうかんとう)大刀や銀装圭頭(けいとう)大刀、銅わん、馬具など豊富な副葬品が見つかった。

 出土品は重要文化財に指定されたが、それゆえに地元住民には少々手の届かない存在になってしまったようだ。当時の現地説明会には2千~3千人もの見学者が訪れたというが、興奮の記憶も薄れつつある。

 この古墳を現代の水準で再評価して将来の地域資源につなげようと、府立大は地元と協力し、発掘時の記録や記憶の掘り起こしや高精細デジタル撮影、三次元計測などを実施した。諫早直人准教授は「(遺跡や古墳の)活用は地元と一緒にやっていかないと進まない。最新技術で再調査し、その学術的価値を起爆剤にした地域資源の魅力を発信していきたい」という。

 古墳を「活用」の視点からと…

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