CS最終ステージ、オリックスの注目は?大事なのはあの選手の前後

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佐藤祐生・朝日新聞オリックス担当「吉田正が離脱でも勝ち抜いた」×大前一樹・フリーアナウンサー「長かったけど、意外に早く優勝できたとも思う」

 フリーアナウンサーとして主にオリックス戦を実況する大前一樹さんと、朝日新聞スポーツ部の担当記者が定期的に語るコーナー「オリいったお噺」をスタートしました。

 佐藤 いやー、オリックスが優勝しました。大前さんは25年前の優勝時は、球団職員でしたよね。今回の優勝は率直にどう感じましたか。

意外に早い?優勝

 大前 振り返ると、長かったです。当時35歳だったのが、60歳になっている。でも、2年連続最下位、6年連続Bクラスだったチームが新監督就任1年で、と考えると意外に早く優勝できちゃったなとも思えます。

 中嶋聡監督が就任時、「優勝を狙う」と言っていた時は、「そんなに簡単に優勝はできないだろう」とは感じていました(笑)

 佐藤 いつごろから優勝できそうだと思うようになりましたか。

 大前 正直、優勝するだろうと思ったことは一度もないです。10月に入って、周囲の方々は「絶対できますよ」と言って下さっていたけど、私はひと山、ふた山、絶対あるなと思っていました。

 近鉄と合併して、オリックス・バファローズとして1年目の2005年、実は当時の仰木彬監督に怒られたんです。

仰木監督に怒られた

 当時、残り1カ月のところで、西武と今のクライマックスシリーズ(CS)に当たるプレーオフ進出を争っていました。私はポスター作製など、プレーオフの準備をしていました。

 そしたら仰木監督に呼ばれて、「大前さんよ。みんなの気持ちは分かるけど、ここから1カ月が大変なんや。そんな風に『Aクラス、プレーオフに行こう!』と言うけれど、そんな簡単じゃないんや」と。その年結局、オリックスはプレーオフ進出を逃してしまいました。

 それをすごく思い出していました。ロッテの方が残り試合数が多かったですし、最後の最後まで分からないと思っていました。

 佐藤 主力の吉田正尚選手がけがで離脱しましたが、何とか勝ち抜きましたね。

 大前 苦しい戦いを見ていた気がするけれども、9月は11勝11敗の五分五分、10月は10勝6敗と勝ち越している。ほとんど彼がいなかった2カ月間を本当によく耐えたと思います。

 佐藤 CS最終ステージは本拠の京セラドーム大阪で戦えますが、実は今季の京セラでのロッテ戦は2勝5敗3分けと負け越しています。

ロッテに強い主砲

 大前 全体でみれば、京セラで勝ち越しているけれど、ロッテ戦では良くない。それでも、1勝のアドバンテージもあるし、本拠でやれるのは大きい。

 佐藤 注目は杉本裕太郎選手でしょうか。ロッテに対しては打率4割3分、全32本塁打のうち13本を放っています。

 大前 ロッテ戦には強いけど、相当警戒されるだろうし、まともに勝負してくれない可能性もある。そう考えれば、前後の打者が大事。

 杉本選手が本塁打でクローズアップされがちだけど、交流戦ごろから強くなったのは、福田周平選手、宗佑磨選手の1、2番が機能していたから。

 優勝した後、福田選手に話を聞くと、最後の方は相当疲れていたそうです。彼がリフレッシュして、どれだけ頑張ってくれるか。

 福田、宗の1、2番コンビが出れば、杉本選手との勝負もあるだろうし。紅林弘太郎選手や若月健矢選手らが作ったチャンスを、杉本選手がものにしたケースもたくさんある。だから、杉本選手の前後の活躍がポイントだと思います。

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 元オリックス球団職員で、現在はフリーアナウンサーとして主にオリックス戦を実況する大前一樹さん(60)との対談をお届けします。チームとの付き合いは約30年。チームや選手の奮闘ぶりを愛情たっぷりにおしゃべりします。