介護保険料払えず差し押さえの高齢者、初の2万人超 負担増も背景か

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石川友恵
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 介護保険料を滞納して預貯金や不動産などを差し押さえられた65歳以上の高齢者が2019年度、過去最多の2万1578人だったことが厚生労働省の調査でわかった。調査が始まった01年度以来、2万人を超えたのは初めて。上昇を続ける介護保険料の負担も原因の一つとみられる。

 調査は全国1741市区町村を対象に20年4月1日現在で集計した。差し押さえ処分をうけた高齢者数は、このところ増加幅が大きく、19年度は前年度に比べて2609人(13・7%)増、18年度は2971人(18・5%)増だった。14年度に1万人を超えた。増加は6年連続となっている。

 差し押さえの処分が増えた背景について、厚労省の担当者は、保険料を徴収する自治体側が、差し押さえをする体制を強化していることなどを挙げる。

 また、介護保険制度が始まった00年度と比べて、介護保険料が2倍近くに上がったことも理由とみられる。保険料の基準額は3年に1度見直されるが、00年度は全国平均で月額2911円だったのが、18年度は5869円に上昇。21年度は6014円になった。コロナ禍もあり、低い年金額の高齢者らは、さらに介護保険料の支払いが難しくなることが想定される。

 介護保険料を払っている65…

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    清川卓史
    (朝日新聞編集委員=社会保障、貧困など)
    2021年11月10日11時34分 投稿
    【視点】

     介護保険料滞納の増加は、岸田政権が「分配」の具体策として打ち出す介護職員の待遇改善の議論とも深く関わる問題です。  介護保険制度は、1~3割の自己負担分をのぞく費用の50%を保険料でまかなっています。介護現場で働く人の給与をアップするに