IT規制案で実効性求める FB内部告発者、欧州議会で証言

サンフランシスコ=五十嵐大介
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 フェイスブック(FB、現・メタ)の元従業員で内部告発者のフランシス・ホーゲン氏が8日、欧州連合(EU)の欧州議会公聴会で証言した。FBなどの米巨大IT企業を念頭にEUが進める規制案について「世界の代表的な基準になりうる」と評価しつつ、「強力な法律にして、しっかり執行する必要がある」と訴えた。

 ホーゲン氏は、FBがツイッターなど他の大手IT企業に比べ「著しく透明性が低い」と指摘。外部の専門家らが分析できるよう、FBが持つデータにアクセスできるようにすべきだと強調した。FBがコンテンツを表示する際のアルゴリズムについても「どのような要素を考慮したのか開示すべきだ」と話した。

 EUの行政府にあたる欧州委員会は昨年12月、巨大IT企業を規制する法案を公表。法案は、競争環境を整備する「デジタル市場法」と、違法コンテンツの取り締まりに力点を置いた「デジタルサービス法」の二つで、欧州議会で検討を進めている。

 また、FBが社名をメタに変え、「メタバース」と呼ばれる仮想空間分野に注力する方針を示したことについて、ホーゲン氏は「成長を優先して、前に進みたいというFBの問題を表しており、極めて懸念している」と指摘。「我々の家やオフィスにより多くのセンサーが付けられ、利用者はさらに自分自身をさらけ出さなければならなくなる」と話した。(サンフランシスコ=五十嵐大介