地方の卸にもメス、公取委の狙いは 医薬品卸に再び談合容疑

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田中恭太
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 独立行政法人国立病院機構」(本部・東京)が発注する医薬品の入札で談合したとして、公正取引委員会は9日、九州にある医薬品卸6社を独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で立ち入り検査した。公取委は昨年、大手4大卸による談合事件を摘発しているが、地方でも談合が横行している恐れがあり、実態解明が必要だと判断した模様だ。

 検査を受けたのは九州シェア首位のアステム(本社・大分市)、富田薬品(同・熊本市)のほか、業界4大グループのメディパルホールディングス(HD)のアトル、スズケンの翔薬、東邦HDの九州東邦(いずれも本社・福岡市)、アルフレッサHDのアルフレッサ(同・東京)の支店。6社で九州・沖縄地区のシェア8割を占めるとされる。

 関係者によると、6社は2016年度以降、機構が発注する医薬品の一般競争入札で、事前に協議して受注者を決めていた疑いがある。入札は、九州にある機構の病院と労働者健康安全機構が運営する労災病院の計31病院向けに納入業者と単価を決めるもの。発注規模は年間200億円前後という。国立病院機構によると、各施設で共通して使う全医薬品を入札で調達している。各社は立ち入り検査を認め、「全面的に協力する」などとしている。

 公取委は19年11月、地域医療機能推進機構の57病院向けの医薬品入札で談合した疑いで4大卸を家宅捜索し、3社を昨年12月に刑事告発。今年6月、有罪判決が言い渡された。今回の談合容疑はこの事件の捜査で新たに浮上した可能性がある。田中恭太

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