馬毛島の基地整備、関連工事発注に地元反発「調査段階で承服できず」

奥村智司
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 馬毛島鹿児島県西之表市)への米軍訓練移転と自衛隊基地整備を計画する防衛省は9日、基地整備に使うコンクリートを作るプラント設置工事の入札を月内に公告すると地元自治体に伝えた。基地関連工事の発注は初めてで、鹿児島県と西之表市は「調査段階で発注すべきではない」と反発している。

 防衛省は馬毛島での基地整備に向け、2月に環境影響評価(アセス)を始めた。今回発注するのは仮設プラントの設計と部品の製造、島への搬入、組み立てまでの一連の事業で費用は計約170億円。これまでも基地施設の設計や、馬毛島を管理するために必要な道路工事の発注は行われていた。

 計画に対して西之表市の住民の賛否は割れており、防衛省は「地元の理解が重要」としてきた。八板俊輔市長は9日、「仮設プラントは自衛隊施設の本体工事に直結するが、施設整備は決定したわけではなく、現状は調査段階。住民の理解を得て進むべきで(プラント発注は)承服できない」とコメントした。県も「入札公告を行う前に、アセスの結果など計画の判断材料が住民に示されるべきで、了承しかねる」と防衛省に伝えたという。

 防衛省は取材に対して「プラント設備の搬入や組み立てはアセス後に行うことにしており、現段階で馬毛島の工事に着手するわけではない。地元自治体にはしっかり説明して理解を得たい」と話した。(奥村智司)