新型コロナ、謎多き第5波の急激な収束 東大チームの試算では…
下司佳代子
新型コロナウイルスの流行「第5波」で、感染者数が激減したのはなぜか。明快な答えがなかなか出ないなか、東京大などのチームがさまざまな仮説に基づく試算結果を公表。その上でチームは、人の流れを強く抑制しなくても感染が急減することがある――と指摘した。感染対策を厚生労働省に助言する専門家組織の会合で9日に示した。
東京都内では、7月後半から感染者数が急速に増えた後、8月後半から急速に減った。東大経済学部の仲田泰祐准教授らのチームは、ワクチン接種が進んだことも大きな感染抑制効果があったが、「それだけではこの急減とタイミングは説明しにくい」として、ほかの要因を検証することにした。
まず、感染者数の減少が始ま…