「姉の魂に安らぎを」 ウィシュマさん死亡の真相追求続ける理由とは

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編集委員・北野隆一 「Journalism」編集長・喜園尚史
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 3月に名古屋出入国在留管理局(入管局)の施設で死亡したスリランカ人ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)の妹ポールニマさん(27)に、オンラインで話を聞いた。姉の死因の真相解明と責任追及のため、9日にはウィシュマさん死亡当時の名古屋入管局長を殺人容疑で名古屋地検に告訴した。

 ポールニマさんは3人姉妹の三女(末妹)で、次女ワヨミさんとともに5月に来日。ワヨミさんが体調を崩して9月に帰国した後も日本にとどまっている。インタビューの詳細は10日発売の「Journalism」(朝日新聞社)11月号に掲載される。

 ――お姉さんが日本に行くきっかけは。

 「インターナショナルスクールで英語の講師をしたとき、日本の子どもと出会って日本が好きになり、日本に行って英語教師になりたいとの夢を抱いて留学に旅立ちました。日本からの電話でも『日本はすばらしい国』と話していました」

 ――来日し、お姉さんの死因の真相解明を求め続けているのはなぜですか。

 「スリランカの仏教の教えでは、亡くなった人の魂が成仏するには、家族やまわりの人が感謝を込めて、徳をたくさん積ませてあげなければなりません。姉の肉体はもう存在しませんが、なぜ亡くなったのか、死因もわからないのでは、姉の魂が安らげない。きちんと真実を報告することで魂を清め、安らかに眠らせてあげたいのです」

 ――お姉さんが収容中の監視カメラのビデオ映像について、入管庁は2月22日から亡くなる3月6日までの13日分のビデオを編集して8月12日、法務省庁舎内で一部を見せました。また、遺族側申し立てを受けて名古屋地裁が証拠保全を決定。10月1日、入管庁が地裁内で映像を再生しています。

 「8月はワヨミや、日本にい…

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