中国指導部が課したノルマ、日本直撃 「脱炭素」が招く異常な原料高

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井上亮=昆明、千葉卓朗
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 「脱炭素コスト」という課題に日本を含む世界が直面している。二酸化炭素(CO2)を出すことへの規制が、思わぬところに影響を与え、想定外のコストとなって日本企業にのしかかるケースが出始めた。様々な商品の値上がりや仕事の減少などで、消費者や労働者に負担が回ってくることも考えられる。

 英国で開催中の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)では、2040年までにガソリン車の新車販売をやめる宣言に、一部の国や自動車メーカーなどが署名した。日本や米国、中国は入っていないが、脱炭素の流れは強まっている。

 中国の南西部にある雲南省ベトナムミャンマーと国境を接する。中央部の昆明市に位置する標高約2千メートルの高原地帯に、赤い土がむき出しになった山があった。生命体の必須元素の一つ「リン」の鉱山だ。採掘したリン鉱石からつくる「黄リン」は、半導体の製造に欠かせない液体「リン酸」の原料となる。中国は世界生産全体の7割以上を占め、雲南省は一大生産地だ。

 その現場がいま、「脱炭素」…

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