第2次岸田内閣発足、外相以外は再任 首相「国民の声に耳を傾ける」

太田成美、上地一姫、永田大
第2次岸田内閣発足を受け岸田総理が会見
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 自民党岸田文雄総裁は10日召集の特別国会で第101代首相に選出され、自民、公明両党の連立による第2次岸田内閣を発足させた。内閣発足に先立ち、首相は公明党山口那津男代表と首相官邸で会談し、18歳以下の子どもを対象にした10万円相当の給付について、所得制限を設けることで合意した。

 10日午後の衆参両院の本会議で第101代首相に選出された岸田氏は、第2次内閣を発足。第1次内閣で外相だった茂木敏充氏が衆院選後に自民党幹事長となったことを受け、林芳正・元文部科学相を新たに外相に起用し、他の閣僚は再任した。

 首相は今後、新型コロナの「第6波」に備えた対応や経済の回復に取り組むほか、首相が掲げる「成長と分配の好循環」をいかに実現するかが問われることになる。12日に「新型コロナウイルス対策の全体像」を示すほか、19日に経済対策をまとめて補正予算案の年内成立を目指すことにしている。特別国会の会期は12日までの3日間。

 首相は10日夜、首相官邸での記者会見で「国民の声にこれまで以上に耳を傾け、現場で起こっている問題に正面から取り組み、国民の信頼と共感を得ながら丁寧で寛容な政治を進めていく。この道以外に国民からの信任を保っていく道はない」と語った。経済支援策では、18歳以下への給付とは別に「コロナ禍で厳しい経済状況にある学生に対し、就学を継続するための10万円の緊急給付金を支給する。困窮されている方々には生活困窮者自立支援金の拡充など様々なメニューを経済対策において用意する」と述べた。

 首相と山口氏の同日昼の会談では、子どもへの給付の所得制限について、児童手当に準じ、親の年収が960万円以上の子どもを対象から除くことで合意。会談後、山口氏は記者団に「対象世帯のほぼ9割が対象になる」と話した。政府は対象の子どもに、新型コロナ対応に備えた2021年度予算の予備費を活用して現金5万円を年内に先行給付する。その後、来春の入学シーズンに向け、教育や子育てに使途を限定した5万円分のクーポンを配布する。財源は年内に成立をめざす補正予算で対応する。

 また、住民税非課税世帯に1世帯あたり一律10万円を給付し、生活困窮者らへの融資や住居費などの支援を実施することも改めて合意した。

 マイナンバーカードに関する新たな施策についても、段階的に最大2万円分のポイントを付与することで一致。新規取得者に最大5千円分のポイントを付与し、健康保険証として登録すれば7500円分、給付金などの受け取り用の預貯金口座の登録で7500円分のポイントをそれぞれ付与する。

 両党で合意したこうした支援策は計5兆円超の予算規模で、19日にまとめる経済対策に盛りこまれる。

 子どもへの給付をめぐっては、自公両党は9日に現金とクーポンを合わせて10万円相当を給付することで一致。ただ、公明が「一律給付」を求めたのに対し、自民は「960万円以上」の所得制限を主張していた。その後、「バラマキ批判」を受ける懸念などから、公明内で所得制限の容認論が高まり、自民の主張を受け入れることになった。(太田成美、上地一姫、永田大)