奇数のチーム数が生む「お休み」 試合がない日、どう生かす?

INAC神戸社長・WEリーグ理事、構成・金子智彦
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安本卓史のWE our us

 9月末、来季のWEリーグに新たなクラブを参入させるかについての審査結果が発表されました。現在なでしこリーグに加盟する3団体からの申請は、いずれも「見送り」の結論に至りました。スタジアムと財政基盤の面で課題が残る、とのことでした。

 この結果、来季もWEリーグは11クラブで戦うことになります。毎節5試合が行われ、試合のない1クラブは「WE ACTION DAY(理念推進日)」として独自の活動を行います。今季のINAC神戸でいえば、第2節の9月19日がその日でした。

 偶数の12クラブあった方が理想だと思います。シーズン中、1週間に1回、応援するチームが試合をする。そのサイクルが日常生活に溶け込むことが重要です。「お休み」が途中で挟まるとリズムが狂い、順位表の消化試合数も一緒になりませんからね。

 今回、リーグ内の議論でも「多少のことは目をつぶっても――」という意見はありました。ただ、参入基準をクリアしていないと、「箱」にしろ「財布」にしろすぐにボロが出ます。たとえ審査を緩めて入会したとしても、そのクラブは長続きしないと思います。

 INAC神戸は理念推進日に、クラブハウスがある六甲アイランドの隅々まできれいにする「クリーンアップ大作戦」を行いました。トップチームやアカデミーの選手、スタッフらが住民の方々と一緒に清掃活動に励みました。

 10グループに分けてゴミ拾いをした結果、回収量は40袋を超えました。ゴミ拾いをしながら住民の方々と言葉を交わすことが選手には新鮮だったようです。「サッカー教室ではサッカーに興味がある人としか交流できない」と。誰でも参加できたのが、功を奏したと言えそうです。

 そして、これまでスタジアムに行ったことがない住民の方から「今度見に行くから頑張ってね」「応援しています」と言っていただけたのはうれしかった。

 もっともっと、世の中の人がWEリーグ自体に興味をもってもらえる仕掛けをしないといけません。理念推進日をどうプロモーションに生かすかも含めて、リーグとしてやり切れているとは思っていません。もっと積極的にやらないと。その危機感を今、感じています。