アマミノクロウサギ犠牲の交通事故多発、環境省がチラシ配り

奄美通信員・神田和明
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 鹿児島県奄美大島で、国の特別天然記念物アマミノクロウサギが犠牲になる事故が多発している。過去最高だった2020年に迫るペースで、瀬戸内町の町道で4日夜、環境省や県警奄美署、町などがドライバーにチラシを配布して「夜間の運転は特に注意して」と事故防止を呼びかけた。

 環境省によると、島内では今年、11月3日までに41件の事故が確認され、過去最高だった20年の50件に迫っている。瀬戸内町内では16件で、前年の14件を上回っている。うち6件が峠道の町道網野子峠線で起きたという。

 4日夜のチラシ配布は網野子峠線で行われ、参加者が通行車両を止めて、「クロウサギの事故が多発しています。スピードを落とし運転を」と呼びかけた。

 世界自然遺産に登録された奄美大島では、希少種の事故防止が課題になっている。同島の大和村がクロウサギが道路へ飛び出すのを防ぐ防護ネットを設置し、環境省が監視カメラで効果を調べるなどしている。同省は毎年、クロウサギが繁殖期を迎えて活動が活発になる秋に事故防止キャンペーンをし、今年も9月から今月15日まで啓発活動を続ける。

 環境省奄美野生生物保護センターの阿部愼太郎所長は「人が気を付ければ事故は減らせる。余裕のある運転をしてほしい」と話す。(奄美通信員・神田和明)