「温暖化対策を加速」米中が共同宣言 作業部会を設置へ COP26

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英グラスゴー=香取啓介、合田禄
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 英グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で10日、中国と米国がともに2030年までの削減対策の加速を約束する共同宣言を発表した。排出規制や環境基準の枠組み作り、温室効果の高いメタンの削減などで協力するほか、25年に35年の削減目標をともに提出するとした。対立する両国が温暖化対策で協調し、世界をリードする姿勢を見せた。

 中国と米国は、世界の二酸化炭素の国別排出量の1位と2位で、合わせると4割を超える。パリ協定が掲げる気温上昇を産業革命前から2度未満、できれば1・5度に抑える目標の達成には、両国がこの10年でどれだけ削減できるかにかかっている。会見した中国の気候変動担当の解振華・事務特使は「現在の取り組みとパリ協定の間にギャップがあることは双方とも認識している。ともに行動と協力を強化する」と述べた。

 共同宣言では、両国は30年までの温暖化対策強化のための作業部会を作り、来年前半にも第1回の会合を持つという。電力やメタン、森林保護などがテーマになるという。一方、昨年、習近平国家主席が表明した「60年までの実質排出ゼロ」や、30年までに温室効果ガスの排出を減少に転じさせるという目標の前倒しには言及しなかった。

 目標の前倒しについて、米ケリー気候変動問題担当大統領特使は「中国は削減を加速するために最善の努力をすると言った。もっと早く実現できることを願う」と述べるにとどめた。

 COP26では10日、議長による合意文書の草案が示されたが、削減対策の引き上げや、途上国支援の強化、パリ協定の詳細ルールの決定などで、いまだ各国の隔たりは大きい。米中の共同声明発表は、2大国が率先し、硬直した交渉を動かす狙いがあるとみられる。解氏は「この共同宣言がCOP26の成功に貢献することを期待している」と話した。

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