世界デフ陸上銀メダル 佐々木選手がデフリンピックに意欲 青森出身

渡部耕平
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 聴覚障害(デフ)のある選手が出場した第4回世界デフ陸上競技選手権大会(8月、ポーランド)の男子100メートルで、青森県五戸町出身の佐々木琢磨選手(27)が銀メダルを獲得した。記録は10秒67。100メートルでは日本選手初のメダリストとなり、来年ブラジルで予定される聴覚障害者の総合スポーツ大会「デフリンピック」での活躍が期待されている。

 11日に県庁を訪れ、三村申吾知事から「県民にとって、うれしく名誉なこと。デフリンピックで、ぜひ金メダルを」と励まされると、佐々木選手は「練習を積み重ね、世界記録をめざします。来年は金メダルを取りたい」と、手話で健闘を誓った。

 佐々木選手は1歳のときに内耳性難聴になった。八戸聾(ろう)学校中学部で陸上競技を始め、進学した盛岡聴覚支援学校高等部や仙台大学では、聴覚障害者の全国大会の100メートルで優勝。2017年のデフリンピックでは400メートルリレーで金メダルを獲得し、2019年には100メートルで10秒62の日本ろう記録を出している。

 現在は仙台大で職員として働きながら練習に励み、宮城の聴覚支援学校の生徒にも陸上競技を教えている。教え子の中には佐々木選手にあこがれ、仙台大に進んで選手をめざす生徒も出始めているという。

 「青森や岩手でも同じように(聴覚障害者スポーツが)広まればいい。その環境を整えることが課題であり、私の使命でもあると思います」。そんな決意を胸に、デフリンピックをめざす。「目標は100メートル、200メートル、400メートルリレーでの三冠。記録を伸ばせば、(聴覚障害者スポーツが)もっと注目を浴びるでしょう」と、意気込みを新たにしていた。(渡部耕平)