ゆらゆら倒れた女性、小3の冷静な対応 「これほど的確な通報は…」

前川浩之
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 東京都多摩市の路上で今夏、市内の小学生3人が転倒した高齢女性を目撃し、キッズ携帯で119番通報して助けた。3人は救急車到着まで女性に付き添い、「大丈夫ですか」と声をかけ続けたという。市教育委員会は「早期救護にすばらしい貢献があった」として3人に表彰状を贈った。

 多摩消防署によると、7月29日午後1時ごろ、多摩市関戸2丁目の路上で、高齢女性が歩行中に倒れ、顔面を強打した。近くに住む多摩第一小3年の川上結希乃さん(8)は、サッカーをして遊ぼうと公園に行く途中で、「女の人がゆらゆらと倒れた」ところをたまたま見た。女性に駆け寄り、「おばあちゃん、大丈夫?」と声をかけた。女性は口から血を流していた。

 そこに、川上さんと遊ぶ約束をしていた同小5年、汐先翔さん(10)と、同3年の妹の茉奈さん(8)がやって来た。3人は女性に声をかけたが、うつぶせのまま、返答がない。

キッズ携帯の「緊急通報マーク」押して

 翔さんは、持っていたキッズ携帯の「緊急通報マーク」のボタンを押し、119番通報。住所は、近くの住宅のポストに書いてあった地番を読み上げたという。通話は67秒間。多摩消防署は「外出先でこれほど的確な通報は大人でもなかなかできない」。

 3人は、女性の背中をさすって声をかけ続けた。救急車到着まで約15分間、女性に寄り添った。川上さんは「緊張したし、本当に長く感じた」。女性は搬送され、命に別条はなかった。多摩消防署は「付き添いは傷病者の苦痛と不安軽減に大きな効果がある。小学生の一連の行動には大きな勇気が必要だ。早期救護に深く感謝する」としている。

 今月8日、表彰状を受け取った翔さんは「普段から携帯を触っていて、緊急通報ボタンを押せば消防署につながるって知ってた。いい経験になった」。茉奈さんと川上さんは「びっくりしたけど、(女性が)助かって良かった」と話した。前川浩之