「人間模様がどろどろ」瀬戸内源氏の魅力 寂聴さんを悼む京都の人々

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 自ら嵯峨野に開いた「寂庵(じゃくあん)」を拠点に、作家、僧侶として多くの人に寄り添ってきた瀬戸内寂聴さんが99歳で亡くなった。突然の訃報(ふほう)に、京都府内から惜しむ声が相次いだ。

 「源氏物語」の現代語訳も手がけた瀬戸内寂聴さんは物語の舞台の一つ、京都府宇治市の「源氏物語ミュージアム」で名誉館長を1998年の開館時から務めてきた。2015年11月まで年1回ほど講座を開き、源氏物語の魅力を説いてきた。18年9月のリニューアル式典が最後の来館だったという。

 家塚智子館長(51)によると、瀬戸内さんは「物語に描かれた山も川も、宇治は(今も)そんなに変わっていない」と、同館が宇治にある価値を強調していたという。

 瀬戸内さんは、小柄なのに声が大きく、チャーミングだった。家塚さんは、「講演で多くの人に話しているのに、私に語りかけてくれるような気にさせる人間的な魅力がある」と振り返る。

 数多くの文学者が訳した源氏物語の中でも「瀬戸内源氏」は「人間模様が一層どろどろしている」。家塚さんはこう語る。宇治に主舞台が移る物語の後段「宇治十帖(じゅうじょう)」は光源氏が登場せず、仏への気持ちや宗教色が濃いといい、「(ヒロインの)浮舟が剃髪(ていはつ)する場面など、出家した宗教者でもある瀬戸内さんの体験に根ざした描写を感じた」と感想を話す。

 家塚さんは、「ずっといらっしゃる方だと思っていたので、(知らせに)ぽかーんとしてしまって実感がない。もっとアドバイスをうかがっておきたかった」。

行きつけの天ぷら店には、元自民党幹事長筑紫哲也さんと

 毎年誕生会を開いていたとい…

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